シリコンバッグの破損

シリコンバッグは、豊胸や乳がん術後乳房再建としてとても優れた素材です。

しかし、ある一定の割合でバッグによるトラブルが発生します。

 

シリコンバッグを挿入すると、人間の体は異物であるバッグの周りに被膜(タンパク質の薄い膜)を作ります。

これは通常の生体反応ですが、小さな炎症が繰り返しおこり、被膜にカルシウムが沈着し石灰化が進行していきます。

 

バッグトラブルの中で一番多いのは、カプセル拘縮(被膜の石灰化が進み硬くなること)によるバストの変形ですが、

それに続いて、バッグの破損という問題があります。

 

バッグが破損しても被膜の中でおさまっていれば、身体に影響を及ぼすことはありませんが、

被膜まで破れてしまうと、シリコンが周辺組織に漏出して、炎症や感染、組織浸潤による変形などを起こります。

また最悪の場合、炎症や感染が皮膚にまで波及して、皮膚が変色・壊死してしまいます。

以上より、バッグの破損が疑われた場合、速やかに抜去することが必要です。

 

今回紹介する症例は、9年前に他院でシリコンバッグ豊胸を受けた方です。

当クリニックを受診される1週間前に、突然右胸が腫れ、痛みと微熱が出てきたそうです。

エコー検査でバッグの破損と周辺組織の炎症が確認されました。

 

術前の状態です。右胸が左胸の1.5倍以上に腫れています。

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バッグの抜去と同時に、コンデンスリッチ(CRF)豊胸を行いました。

抜去してみると、術前のエコー検査による評価通り、右のシリコンバッグはバラバラに破損していました。

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コンデンスリッチ豊胸も無事に終了しました。

仕上がりのお胸は、1ヶ月後の経過写真で紹介したいと思います。

 

バッグトラブルでお悩みの方がおられましたら、一度カウンセリングにお越しください!!