2010年にDr. Rogottiが発表した論文には、

脂肪注入による乳房再建1000例において、「乳がん再発の影響はない」と書かれてあります。

 

そして今年、形成外科学会雑誌「PRS」に掲載されたDr. Kronowitzらの論文によると、

乳がん術後に脂肪注入したグループと脂肪注入していないグループ、

また乳がんに罹患しておらず脂肪注入したグループを長期比較した研究で、

3つのグループの乳がん発症率には、全く差がないことが示されました。

Lipofilling of the Breast Does Not Increase the Risk of Recurrence of Breast Cancer: A Matched Controlled Study. Kronowiz SJ, Mandujano CC, et al. [Plast Reconstr Surg. 2016 Feb;137:385-93]

 

脂肪注入豊胸と乳がん発症との関連性は全くないと考えて良いでしょう。

それどころか、乳がん術後乳房再建の最先端医療では、脂肪注入が注目されています。

当クリニックも大学病院と連携して乳房再建に積極的に取り組んでいます。

 

一方、乳房インプラントと乳がん発症との関連性に関する論文も数多くでています。

これまで、「豊胸バッグ挿入後に乳がんリスクが高まる証拠はない」と言われてきましたが、

最近の論文で、破損したシリコンバッグに伴う悪性腫瘍が報告されました。

直接的な関連性はまだ証明されていませんが、とても気になる報告です。

 

これから豊胸術を考えられている方には、

断然、乳がんの発症とは関係ない脂肪注入(コンデンスリッチ)豊胸をお勧めします!

 

 

近年、乳がん検診に関して、世界的に注目されている話題があります。

それは、「マンモグラフィーでは見つからない乳がん」についてです。

 

日本人女性の11人に1人が乳がんに罹ると言われています。

40歳を過ぎると乳がんの罹患率が増えるので、

乳がん検診を定期的に受けられることが推奨されています。

 

マンモグラフィーは、乳房専用のレントゲン検査で、

乳房を透明な板で挟んで撮影する乳がん検診に欠かせない検査です。

信頼性の高い検査法として世界中で採用されていますが、

マンモグラフィーでは乳がんが見つかりにくいと言われる乳房のタイプがあります。

それが「デンスブレスト」といわれ、日本人女性に非常に多いことが分かってきました。

 

デンスブレスト(高濃度乳房)は乳腺が密に存在しているため、

マンモグラフィーでは真っ白に映り、たとえしこりがあったとしても、

真っ白に映る乳腺に紛れて見つからない場合が多いです。

20160712-de3-500x375乳がん画像診断ネットワークより

 

脂肪が多く、乳腺の密度が低い脂肪性乳腺であれば、

マンモグラフィーでは乳房は黒く、しこりは白く写り発見しやすくなります。

 

デンスブレストは欧米よりアジア人に多いといわれ、

日本人女性の7−8割はデンスブレストに該当するともいわれています。

デンスブレストの方は、従来のマンモグラフィー検診だけではなく、

超音波検査を組み合わせた検査を受けられることをお勧めします。

 

では、デンスブレストの方の最適な豊胸術は何でしょう?

 

シリコンバッグ豊胸やヒアルロン酸注入豊胸は、

乳腺下や大胸筋下に入れることでバストアップを図る豊胸手術です。

乳腺がバッグやヒアルロン酸により下から圧排されているため、

マンモグラフィーでは乳房がさらに白く写ります。

 

シリコンバッグが入っていると、乳がん検診を受けられない場合がありますが、

マンモグラフィーを受けたとしても、しこりとの鑑別が難しくなってしまいます。

 

一方、コンデンスリッチ豊胸は、

あらゆる層(皮下、乳腺下、筋内、筋下)やデコルテなどに脂肪注入する豊胸術です。

乳腺組織にかかる圧は分散されるため、デンスバストになりませんし、

マンモグラフィー、超音波検査、MRI検査などすべての検査を、

安心して受けていただくことができます。

 

乳がんの早期発見には乳がん検診が大切です。

検診を安心して受けることができる豊胸術を選択しましょう!